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2018-04

1067話 テアトル・エコー公演「もやしの唄」 - 2018.03.18 Sun

 名演3月例会で、テアトル・エコー公演「もやしの唄」を観ました。
     配布されたビラ
     名演3月_もやしの唄_convert_20180318145409
 悪人が一人も出てこない、ほのぼのとした話です。

 ビラでは、昭和30年代となっていますが、主人公(もやし生産者)の妹が欲しがる電化製品(たとえば、カラーテレビ)からみて、昭和30年代も末のころでしょう。
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どんな話かというと)

 もやしを生産出荷する「泉商会」では、経営者の妹「泉十子」の結婚をひかえバタバタしています。
 経営者の弟で学生の「泉一彦」は、もやしの生産に意義を認めないとして手伝わず、そればかりか、自身の就職活動にすら投げやりです。


 そこへ、もやしのように頼りなさげな青年「村松」が迷い猫のようにやってきます。
村松は、親の会社が苦手で、家を出てきたと言います。そして、ときどき手伝いに来ている「高野九里子」に教わりながら、住み込みのようなかたちで、「もやしの生産」を習得していきます。
 村松は、夜のもやし工場で、不思議な音がすると言います。

 
 経営者の「泉恵五郎」は、妻に先立たれ、ひとり、昼も夜も6時間ごとに水やりが必要な「もやし栽培」を続けていますが、暇さえあればというか、会話の途中でも眠ってしまう状態です。(ナルコレプシーという設定ではない)
 なにしろ、再婚のための見合いの最中にも眠ってしまうぐらいですから・・・


 そういう恵五郎に、九里子は、好感を抱いている様子。

 村松は、生産の自動化を勧めるのですが・・・
恵五郎は、もやし工場の不思議な音を知っており、それが・・・


キャスト
もやしの唄登場人物_convert_20180318145347
 村松は、じつはたいへんな人物で・・・

 最後は、40年後の泉商会となりますが、
さて、どうなっているか・・・

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感想みたいなもの)
 ストーリーには影響のうすい、絶対的な善人、「喜助」という登場人物に惹かれました。
 昭和の中期では、すこし機能障害のある人も、キャラとしてみられていて、皆で一緒に遊んだりしていた記憶があります。
いろんな職場で、単純繰り返し作業が残っていましたから、働き口もあったように思います。
 貧しいながら、ゆとりのある社会だったかも。

 この作品は、革命だとか、戦争だとかいった大きな話ではないのですが、人生について考えるきっかけになると思います。
英雄とか、世界的な学者でない市井の一人ひとりの人生も「それほど軽いものではない」と感じさせてくれるのではないでしょうか。

 ここに描かれているのは、「何かを背負って自死しなければいけないような世界」ではありません。
生産性は悪いかもしれませんが、そこそこ温かい世界です。

1059話 蒼井優主演「Antigone(アンチゴーヌ)」を豊橋で - 2018.02.20 Tue

 蒼井優主演の「Antigone(アンチゴーヌ)」を豊橋で観ました。
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 会場は、豊橋市の「穂の国とよはし芸術劇場PLAT」 主ホールです。
 どうでもいい話ですが、私のルーツに豊橋が関係しているようで、以前は、葬式や法事で訪れることがありましたが、豊橋のことは、ほとんど分かっていません。
 「穂の国とよはし芸術劇場PLAT」という施設も知らなかったので、ガードマンさんに聞いてたどり着いたのですが、じつは、JRの駅とつながっていました。

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高架になった連絡通路(奥が駅、左が線路)

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高架通路からの入口

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主ホール前

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開演前の舞台=十字架型空間

 観劇者は、十字架の袖の部分に着席する。歌舞伎の花道の脇といった風情です。
したがって、演者との距離は極めて短い。
 実際、演じている「蒼井優」を2mの距離で見ることができましたし、セリフとともに、しぶきが飛び散っているのを、目の当たりにすることになりました。(前から2番目、横から1番目の席なので、多少は、かぶっているかもしれません)


 お芝居は、ギリシャ悲劇をベースに、ナチ占領下のパリでつくられたもので、アンチゴーヌの兄が、反逆者として死体を野ざらしにされている状況から始まります。
 埋葬を禁じたのは、叔父のクレオン(テーバイ国の王)です。

 アンチゴーヌは、夜間、兄の死体に弔いの土をかけたため衛兵に捕まります。
 アンチゴーヌは、王クレオンの息子エモンの婚約者なので、クレオンは、もみ消しを計りますが、アンチゴーヌは、あくまでも兄の弔いをしようとし、そのためには死刑をも受け入れようとします。

(アンチゴーヌの思いが、あまりにストレートで、一途で、力が入りすぎているように見え、ナチス占領下ということを考えると、抵抗運動の活動家のようにすら見えます。すると、兄の死体は、失われた自由なのでしょうか。
 ふたりの対話から、王クレオンも、怒りに任せて動いているのではなく、時代の縛り(民衆の集団的暴走)に押し流されている弱いところのある男であることが見えてきます)

 結局、生き埋め(地下穴倉封印)の刑に処せられるのですが、穴倉には、先にクレオンの息子エモンが入っており、王クレオンは、自らの未来をも抹殺することになります。そして、それを知った彼の妻も、命を絶ってしまいました。

(勝者が誰もいない。これが、真の悲劇であり、権力の世界には、よくあることなのかもしれません)


 唾飛び散る絶叫劇であり、音声による格闘技であります。そういえば、我々、観客はリングサイドのようなところに、折り畳み椅子で2時間数十分座り続けて、最後は、スタンディングオベーションみたいな場違いな行動に出て、やっとバランスを取り戻した感じです。
 しかし、蒼井優というのは、すごい役者ですねぇ。憑依感が凄まじい。
 生瀬勝久のクレオンは、髪の毛一本分違うような感じがしましたが、もっと悪人に振るべきか、官僚的な方向に振るべきか、全くわかりません。ものすごく難しい役です。

 いずれにせよ、昼間に夢をみることができたので、この日は熟睡できました。

1054話 文学座公演「女の一生」 - 2018.01.26 Fri

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雪の森林公園(2018.1.26)(尾張旭市)


文学座公演「女の一生」
 名演1月例会で、文学座公演「女の一生」を観ました。
 杉村春子主演の「女の一生」は、これまでに2回は観ているはずですが、山本郁子主演になってからは、はじめてです。
 ストーリーは、ご存知の方が多いと思いますので省略します。名演ウェブによくできた紹介記事がありますので、そちらをご覧ください。明治から昭和の太平洋戦争終結までの激動する時代の中で、住むところさえなかった少女が、経営者になって成功するのですが、最後は、また焼け野原に佇むことになります。

名演ウェブWhat' New欄の1月例会「女の一生」のページの記事をクリック

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出演者
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山本郁子:布引けい(主人公)、 赤司まり子:堤しず(義母)、 大滝寛:堤慎太郎(長男・夫)、 上川路啓志:堤栄二(次男)、 前東美菜子:堤総子、 石川武:堤章介(叔父)、 中原三桜里:堤知栄(娘)、 鈴木弘秋:野村精三・刑事1、 今村俊一:職人井上・刑事2:、 松本祐華:女中 清、 上野璃子:知栄(娘)の少女時代

感想
 「良いか、悪いか」と聞かれれば、良かったと答えることになるが、「好きか、嫌いか」と聞かれれば、あまり好きとは言えない。
 朝の連続ドラマ、例えば「おしん」のような内容を、正味2時間半で見せるわけなので、どう切り取るかで、ついていくのが苦しくなる。当然、主人公の人生の屈曲点が中心になるのだが、その時の時代背景については、観る者の予備知識が要求される。
 「自分で歩き出した道ですもの」というセリフがキーになっているが、本当は、時代に流されていたのではないか。
 113年前のこととはいえ、布引けい(主人公)が、堤家へ入る経緯など、現代の養子縁組の感覚からみると違和感が強い。
 結局、観る側が混乱することで分かったつもりになっていた部分を、新しい非常にすっきりとした演出のために、考え直させられることになったのかもしれない。もちろん、私の個人的な特性によるものだろうけど。
 一人の女優が、14歳から54歳?までを演じるという難題は、山本郁子にとって、まったく問題ではなさそうだ。
 気になったのは、貿易商としての具体的な動きが表現されていないことで、すこしは、そのあたりの話題を織り込んだ方がリアリティが増すのではないか。
 
 一つの事件を扱うのではなく、長い時間軸で物語を紡ぐ演劇として、今後も磨かれていくと思います。また、観ることになるのでしょうね。

追記) たぶん、笑いの成分が不足していると思います。

1047話 映画 「DESTINY 鎌倉ものがたり」 - 2018.01.05 Fri

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 イオンシネマ長久手で、「DESTINY 鎌倉ものがたり」を観ました。
 車で行ったのですが、夕方とはいえ、駐車場の空きを探すのに汗をかき、ギリギリの時間になりました。(画期的な空車表示装置はありますが・・・)
 行かれる方は、ネット予約したうえで、余裕をもってお出かけください。

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鎌倉についての個人的な思い)
 じつは、私、鎌倉がちょっと苦手です。普通の健康状態で鎌倉観光をした後、帰宅直後に、ひどい熱を出しました。それ以降、怖い。
 好きなシュークリームを食べすぎて腹をこわし、いまは、さほど好きでなくなったのと同じかもしれません。(違うやろ!)

 土牢とか首塚とか、全体に漂うものが、京都とは違います。京都には、一生懸命、怨念を封じ込める工夫がみられますが、鎌倉は、そうでもないように見えます。フラフラ歩いていると、なにかを背負ってくるかもしれません。

 なお、熱を出したあと、妙なかたちで昇進したのも事実です。

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DESTINY鎌倉ものがたり)
 西岸良平氏の漫画が原作です。
 「鎌倉ものがたり」というタイトルから、しっとりとした文芸作品を想像するかもしれませんが、和風ファンタジーです。「千と千尋の神隠し」を思わせる部分もあります。
 題名にDESTINY(宿命)がくっついている理由は、終りの方で分かります。ネタバレにならない範囲で言うと、登場人物の一色正和(堺雅人)と若い妻亜紀子(高畑充希)に関係しています。


 時代は、出てくる車が、パブリカやプリンスだったりするので、昭和30年代末から昭和40年初めの設定でしょう。
 場所は、もちろん鎌倉で、異界との境界が曖昧な土地ということになっています。

 主人公の一色正和は、作家で、警察の心霊事件捜査にも協力している人物です。亜紀子は、年の離れた妻で、二人は新婚さん。そのほか、百数十歳のお手伝いさん、死んで魔物に変わる編集者など、怪しい登場人物がぞろぞろと登場しますが、結局、亜紀子が、一番大変なことになります。江ノ電も重要なツールですねぇ。

 魔界の大物と人間(一色正和)の闘いになるのですが、「人間の武器は、その想像力だ」とか、「黄泉の国の姿は、各人の心の中に抱いているもの(イメージ)だ」という、この世にはいない正和の父の言葉が、ぐさりときました。「地獄の見え方も、本人の罪の意識によるのだ」というのもあります。


おすすめ度)
 ファンタジー好きなら ☆☆☆
 ホラー好きなら ☆☆
 リアリズム好きなら ☆
高畑充希ファンは、☆追加
舞台演劇好きなら、更に☆追加
といったところでしょうか。


後遺症)
 「人間の武器は、その想像力だ」という言葉が、寝ていても湧いてきて、「ミサイルに対向できる方法を思いついた」という夢を見てしまいました。残念ながら、その内容は、忘れてしまいましたが・・・
 ひょっとして、ボタンを押す人、もしくは周辺の人の脳内へ侵入するんでしたっけ。

1039話 ジャコメッティ展@豊田市美術館 撮影許可の作品あり - 2017.12.11 Mon

 豊田市美術館で開催されているジャコメッティ展が、12月24日で閉幕ということなので、急いで観てきました。
 写真・印刷物で見たことのある絵画でも、実物をみると、全くレベルの違う新たな感動を得られることが多いのですが、彫刻の場合、よほど優れた写真でないと、さらに落差が大きくなりがちです。
 まして、スケール感の特異なジャコメッティですから、この機会に実物をみておかなければ、もったいない。

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 豊田市美術館

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 入口はこの看板の奥右手

 比較的若いお客さんが多かったのは、三河地域だからというだけでもなさそうです。デートコースに組み込まれているのかも。
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 美術館廊下の窓から見える豊田市街(中央遠くに豊田スタジアムが、足元に愛知環状鉄道が見える)

 この美術展で珍しいのは、一部の作品が撮影可能ということです。さらに、ネットにアップすれば、記念品がもらえるということです。ただし、美術館の受付に画像を見せる必要があります。面倒なので、私は参加しませんが。
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 犬 動きがある 「ひょこひょこ、ハアハア」

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「なんか、呼んだ?」

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 ? ネコ ?

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 女性像

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 ジャコメッティには、生物が縮退して見えたので、そのように作ったのでしょうが、その結果、かえって、スッキリ・さわやかな生命体として、生き生きとした姿を残すことができたということでしょう。ただ、そのそぎ落としのやりかたは、だれにも真似できないものかもしれません。

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 高橋節郎館入口付近(同時開催 高橋節郎:宇宙(そら)の彼方へ) 究極の技能・工芸・デザイン



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愛知県尾張東部在住. 宗教的なものではありませんが,場所の持つ力に関心があります.また,ものごとの起きるタイミングという意味での時の力にも関心があります.そのほか,落語,オーディオは,子供のころからの趣味です.

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