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2017-04

960話 劇団文化座公演「旅立つ家族」を観て - 2017.03.24 Fri

 劇団文化座の「旅立つ家族」を観ました。(名古屋演劇鑑賞会例会)
 作:キム・ウィギョン
演出:キム・スジン
(平成26年度芸術祭参加作品)
 1916年、平安南道(現北朝鮮)生まれの画家イ・ジュンソプと、日本人の妻、その家族の流転の生活を演劇にしたものです。

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<パンフレットの表紙>絵は李の作品。劇中しばしば登場する牛、そして、李と家族
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劇で知ったイ・ジュンソプの生涯)
 絵を描くことに熱中するイ(李)・ジュンソプは、東京の文化学院美術科に留学する。
 そこで、山本方子(まさこ)と出会い、愛し合うようになる。
 李は、ウォンサン(元山)に帰るが、方子は戦時中(1945年)にもかかわらず、李を追ってウォンサンに向かう。
 なんとかウォンサンにたどり着いた方子は、李と結婚し、村人にも祝福される。また、二人の子供にも恵まれる。
 しかし、朝鮮戦争がはじまり、一家は、やむなく済州島のソギボ(西帰浦)へ移り住む。
 1952年、生活苦のため方子と子供たちを日本へ送り返す。
 李の生活は荒れる。
 それでも1955年ソウルでの個展は、そこそこ成功する。しかし、収入には、つながらなかった。
 李の荒れた生活は続き、1956年39歳で死亡。(家族には会えず)

感想)
 ともかく、演出、出演者ともに元気が良い。感情とか気力とか、人間のパワーが、むき出しで迫ってきた。(観た席が前から2列目だったことは、さほど関係ないと思うが)

 大きな牛の絵を分解して、アニメのように動かすシーンでも、動きの切れが尋常ではない。武道のようだ。
 演劇を祝祭のようにみせられるのは、大好きであり、渋い演技も良いが、こういうのが芝居の醍醐味ではないだろうか。

 脚本のほうでは、ウォンサンに来た日本人である方子を、地元の人々が、すごく暖かく迎えてくれるという描き方をされたのが、意外だった。なんか、うれしい。
 また、李を支える友人、知人の働きも、今日の日本人だったら、あきれて突き放しそうなところを、我慢強く、懐の深さを感じさせるものだった。

 一方、朝鮮戦争前後の米軍MPや共産軍の描き方は、厳しいものがあり、いまだ戦時下の国であることを、思い起こさせる。(なお、日韓についても、1965年まで国交が無かった)

 いずれにしても、日本に支配されていた側の視点、異なる文化のもとでのものごとへの反応の違いを、すこしは知ることができる作品だった。演劇の面白さが、ぎゅ~と詰まっている傑作である。万能BOXの大道具にも、感動しましたよ。


出演者)パンフレットから(子役を除く)
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948話 「オペレッタ」と3回唱えると楽しくなる・・・企画公演「白馬亭にて」 - 2017.02.22 Wed

 名演(名古屋演劇鑑賞会)の会員招待のかたちで、名古屋市文化振興事業団2017年企画公演のオペレッタ「白馬亭にて」を、無償で観せていただきました。

 場所がアートピアホール(名古屋、栄、ナディアパーク)なので、乗り換えがあって、ちょっと面倒な感じがしていましたが、「オペレッタ・オペレッタ・オペレッタ」と頭の中で唱えると、なぜかわかりませんが、気分が楽しくなってくることを発見しました。(多分、私だけ?)(あとで解析)


 大曽根で名鉄から地下鉄に乗り換え、矢場町へ。ナディアパークはすぐそこ。「雨模様だがオペレッタ」

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<ナディアパークの超吹き抜け空間、1F~11F>一緒に観た友人は、山男だが高所恐怖症。

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<とどめの一発、トイレ前の廊下から>

 昼食を摂ってなかったので、「ヴィレッジカフェ」で、シフォンケーキを頼む。
きょ、巨大だ。オペレッタ!(珈琲カップ、グラスが遠近法を強調したように小さく見える)

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 最上階(11F)が、会場。エレベーターは、満員なので、エスカレーターでたどり着く。


 適当に割り振られた指定席ということですが、最前列のど真ん中、オーケストラ・ピットのすぐ上でした。
 一段下に立っている指揮者の頭が、手の届く範囲にあるというのは、近すぎて妙な気分です。



あらすじ)(オーストリアの話ですが、日本語上演)
 20世紀初頭、場所は、避暑地のホテル。

 ホテルの女主人(未亡人)と、彼女に恋心を寄せる給仕長が軸。

 女主人は、常連客の弁護士が好き。
 しかし、弁護士は、顧客であるA社社長の娘とねんごろに。
一方では、B社社長の息子との政略結婚も画策しているようにも見える。

 給仕長は、なんとか女主人と弁護士を引き離そうとする。

 B社社長の息子は、貧しい大学教授の娘に積極的にアプローチ。

 ゴタゴタしているところへ、皇帝が宿泊するという連絡が入る。
一同、騒然となる。

 皇帝のおもてなしは成功するのか、また、人々の恋の結末は?

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 いろんな話が、交錯して、まじめに考えると、「唐突だ」とか、「うっそー」といった声があがりそうですが、そこは、オペレッタ。
華やかな踊りと歌で、何でもありの世界へ導いてくれる。
 牛の被り物で指揮をとったり、踊り手が、ずっこけかけたり・・・
女主人の人生相談にのる皇帝だったりして。


 ちょっと違いますが、「吉本新喜劇」の面白さの要素、「東京タラレバ娘(日テレ系)」のペーソスを含みつつ、やっぱりオペレッタは、オペレッタです。歌と踊りのパワーがスゴイ!

 「オペレッタ・オペレッタ・オペレッタ」と頭の中で唱えると楽しくなってくる理由は、幼児体験かもしれません。
かすかな記憶しかありませんが、母に連れられてみた宝塚歌劇なのか、もしかしたら、前世(もしくは記録映画)での浅草オペラの楽しさが、よみがえってきたのでしょうか。
 ともかく、最前列中央でオペレッタを観るという、楽しい体験ができました。オペレッタ・オペレッタ・オペレッタ!

921話 「くらしの中のクラシック」ってオヤジギャグ? - 2016.12.20 Tue

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<今日の東谷山(名古屋市) 風が無く、暖かい>
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 日曜日に、豊田市へ行ってきました。
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<愛知環状鉄道 新豊田駅>

 クラシックのコンサートを聴くためです。
 「暮らしの中のクラシック」というテーマは、もちろん駄洒落だと思いますが、中身も、ファミリーコンサート(ファミコン?)というだけあって、赤ちゃんの泣き声が混じるなど、家庭で音楽を聴く雰囲気で一杯でした。

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 組曲「展覧会の絵」と、大河ドラマ「軍師官兵衛」のメインテーマが気持ちが良かったのですが、かなり後ろの席だったので(自由席)、弦楽器が少し弱めに聞こえたのが気になりました。
 会場の豊田市民文化会館大ホールは、よくある教科書的な末広がりのタイプで、天井に拡散板といったものは付いていません。万能ホールの一般的な傾向とたがわず、残響がゆたかとは、言えません。
 ただ、トイレは名古屋よりも新しくきれいで、財政が豊かな街であることを感じさせます。


以下、関連スマホ写真です。
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<大ホール玄関前>

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<車椅子対応 緑豊かな通路>

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<会館東側>

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<会場の近く 豊田市はかなり複雑な地形>

 コンサート会場は、随分前に文楽鑑賞会で訪れた場所のようで、音楽を聴きながらも、芋ずる式に記憶がよみがえってきました。豊田市での仕事上の冷や汗もののエピソードを思い出したことで、二晩うなされ、胃の調子も悪くなったような気がします。(本当は、食べすぎ)

909話 よく見るテレビ番組についての補足 - 2016.11.20 Sun

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<本文と関係なし) 自宅から、M坂、北M坂を下ると開拓された農地に至る。別天地だ。 酸素が多い?>

よく見るテレビ番組についての補足(ちょっと上から目線ですが・・・)とくにおススメ◎
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日: 
20:00- 「日曜美術館」(NHK Eテレ)「静かでゆったりとした進め方で、考える時間を与えてくれる」

21:00- 「NHKスペシャル」(NHK GTV)「この頃、当たり外れがあるが、深く解明しようとする姿勢に拍手をおくりたい」

23:30- 「サイエンスZERO」(NHK Eテレ)「ポピュラーサイエンスとはいえ、そこそこ専門性も高く、軽い知的快感が味わえる」 
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月: 
20:00- 「主治医の見つかる診療所」(テレビ愛知)「断片的だが、気楽に医療情報が得られる」

21:00- 「いとうせいこうの歴史再考」(BS12)「すこし入門編のようなところもあるが、視点を変えてみる面白さ」

22:00- 「にっぽん歴史鑑定」(BS TBS)「現地現物主義的な歴史検証番組}  

22:00- 「喬太郎のイレブン寄席」(BS11)(毎月第2、第3月曜)「寄席好きのための番組」
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火: 
20:00- 「空から日本を見てみよう+」(BSジャパン)「最近、ネタ切れ感があるが、雲爺たちのしゃべりが楽しい」

22:00- 「逃げるは恥だが役に立つ」(CBC)「植物系擬態夫婦の話、新垣結衣の透明感がスゴイ」◎

23:15- 「プリンセスメゾン」(NHK BS3)「バイトの女の子が不動産を買う話、森川葵のなり切りが見もの」 
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水: 
22:00- 「地味にスゴイ!」(中京テレビ)「校閲部署としては、ありえへん展開を、石原さとみが怪演」 

21:30- 「趣味どき選」(NHK Eテレ)(新テーマになった)
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木: 
20:00- 「英雄たちの選択」・「昭和の選択」(NHK BS3)「国、人生の分かれ目となった決断を色んな専門家が検証」

21:00- 「五木寛之の百寺巡礼」(BS朝日)「寺好き、仏像好きには、ほっこりできる」

21:00- 「歴史捜査」(BS日テレ)「他局とかぶるが、テーマによって選択したい」

22:00- 「コズミックNEXT」(NHK BS3)「宇宙が分かることは己が分かること、ナンチャッテ」

月1回(次回は、11月24日(木))19:30- 「中井誠也のてつたび」 (NHK BS3) 「鉄道写真の番組だが、鉄ちゃんでなくても楽しめるのは中井誠也の人柄でしょう」◎
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金: 
20:00- 「ぶらぶら美術・博物館」(BS日テレ)「Eテレよりもバラエティぽく、つくられているが、結構、深い」◎

22:00- 「写真旅」(BS11)「篠原ともえが、プロに撮影を教えてもらいながら旅する。想像以上に、レベルが高い」

23:15- 「家政夫のミタゾノ」(メーテレ)「松岡昌宏の家政夫が大活躍、同僚の清水富美加が盛り立てる 家事のノウハウも公開」 

深夜0:12- 「勇者ヨシヒコ」(テレビ愛知)「超低予算ドラマが売り。西遊記を想わせるが、あまりにショボいのでよけい笑える。(じつは、スポンサーは大企業)」 
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: 
19:30- 「ブラタモリ」(NHK GTV)「旅番組に地学の要素を入れたのが新しい、食レポが無いのも良い」◎ 

22:00- 「スニッファー嗅覚捜査官」(NHK GTV)「阿部寛の゛くさい”演技がピッタリはまっている。化学物質名も、なんか懐かしい・・・12/3で終了しました 

深夜0:15 「ケータイ大喜利」(NHK GTV)「出来不出来はあるが、素晴らしい作品もあり、笑える」◎
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ほぼ、録画して、時間差視聴しています。


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<散歩道も色づく>

905話 東京芸術座「蟹工船」 - 2016.11.13 Sun

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     <「蟹工船」を観る前に食べたちらし寿司;蟹ではなく、エビだった>金山駅ループ金山「嘉文」 

 名古屋演劇鑑賞会の11月例会は、東京芸術座による「蟹工船」です。
 原作は、警察に虐殺された小林多喜二の昭和初期の作品で、いわゆるプロレタリア文学の代表作と言われるものですが、どういうわけか、中学時代に読んで、これこそ小説だと思ったことを覚えています。ただし、中身は、ぱっぱらぱーと忘れてしまいました。
 地元の作家である葉山芳樹の小説からつながって、多喜二にたどり着いたような気がします。(中学校の図書室蔵書)

 当時から工学系の頭の構造だったのでしょうね。 思想性よりも、リアリズムであるところが、共感できたのだと思います。好きな女の子は大勢いましたが、愛だ、恋だといった話を小説で読んでも理解できない、鈍い少年でした。

 蟹工船は、ノンフィクションではありませんが、長期にわたる現地取材に基づいているので、リアリティがあります。
 川崎船という小さな和船でカニを獲って、母船である蟹工船内の工場でカニ缶にするわけですが、これが、ものすごいブラック企業で、嵐でも漁に出させるくらいは、日常的です。工場でも、暴力で無理矢理働かせて、死者が出る状況です。
 最近のブラック企業は、言葉の暴力が中心で、さすがに、あまり手は出さないと思いますが、昭和初期なので、ムチは使うし、宙釣りにしたり、銃も突き付けるありさまです。

 耐え切れずに組織を作ってストに入るのですが、助けてくれると思った海軍巡洋艦の兵士は、ストの首謀者を拘束して行ってしまいます。残った労働者たちは・・・

 当時の権力者にカチンときたのは、海軍が労働者の味方ではなく、会社の味方だというところでしょう。もちろん組織化についても、神経を尖らせていたでしょうけど。

 問題なのは、平成の世になっても、いまだブラック企業が横行していること。


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おまけ)
 会場は、名古屋市民会館中ホール:ビレッジホールです。今回は、入りが良くて、ほぼ、最後尾。


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   <久々に愛知環状鉄道「中水野駅」を利用>右上は定光寺の山

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   <駅近にはコンビニもできた>金山まで切符は買えるが、manacaは、使えない。ものすごく不便。正面の山は、東谷山

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       <駅の裏側は、レンタル農地のまま>

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  <うだうだ言っている間に電車が到着>高蔵寺駅でJR中央線に乗り換えだが、構内に、でかい声で同じことを繰り返す妙な兄ちゃんがいたので、違う電車にした。そうしたら、今度は、車内が大部分エキゾチックな雰囲気の人(たぶん学生)ばかりだった。

この日、トランプ氏の次期大統領就任が確定した。

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Author:dadebeso
愛知県尾張東部在住. 宗教的なものではありませんが,場所の持つ力に関心があります.また,ものごとの起きるタイミングという意味での時の力にも関心があります.そのほか,落語,オーディオは,子供のころからの趣味です.

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